【実は】イケアで「ブローベルスソッパ」を買って飲んだ【ミレニアムシリーズ】
久しぶりに読んだミレニアムシリーズ(スティーグ・ラーソン作のミステリー小説、スウェーデンが舞台)が面白すぎて、スウェーデン全体(?)にちょっと興味がある右の玉です、どうもこんにちは。
正直、スウェーデンについて何も知らない私。スウェーデンを舞台としたミレニアムシリーズではその地名や歴史なども関わってくるのですが、正直そういった部分が分からなくても「面白すぎオホホ状態」で読み進めれてしまうので・・・。
しかし、今回通算五度目の読了で「そういえば作中に出てくる歴史とかお酒とか分かってるともっと楽しめるんじゃ・・・?」ということで、やって来ましたイケア。
スウェーデンといえばイケア。
いえ、すみません。自分が知らないだけでいろいろ特産品とか有名な物があると思うんですが、イケア=スウェーデン、スウェーデン=イケア感は私の中ですごい。
低アルコールビールってなんだ?
ミレニアムシリーズを読んでいると、「低アルコールビールなら飲むわ」といった会話があって、なんだそれ? となるわけです。詳しく種類などは書かれないので、どんな物なのか正確には分からないのすが、イケアに「低アルコールビール」があるという話を聞きつけ、これは飲むしかないと。ビールが私を呼んでいる。ありがとうイケア。
そう、そんなわけで、「ブローベルスソッパ」はイケアで買える低アルコールビールのこと。
低アルコール、どれくらい「低」なのかと言うと、アルコール度数「0.3%」。
飲んでみるとほぼアルコールを感じない。ていうか裏面みたら「ノンアルコールビール」って書いてある。
何種類かあってとりあえず買えたものは一つずつ買って来ました。この写真のものは、ブルーベリー&バニラ風味。 酸味ドン! みたいな味。
個人的には好き。バニラの風味もあるけれど、ブルーベリーの酸味が強い。酸っぱいもの好きにオススメ。
いや〜、これでスウェーデン文化の一端に触れることができた。
?
え? ベルギーやん、って思ったら醸造会社の「オムニボロ」がスウェーデンで人気のクラフトビール会社らしい。
うん、よく分からないけど、スウェーデン文化とハイタッチしたと言っても良いでしょうこれは。
だからみんな、ミレニアムシリーズ読もう? うん、読もう。
小説『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』 Are you bullshitting me?
イエーイみんな!小説読んでる?(パスタ巻いてる?風に*1
あー、読み終わってしまった。読了の満足感と物語が終わった悲しさと切なさと心強さと・・・。
小説ミレニアムシリーズ、作者のスティーグ・ラーソンが書いた三部作を読み終わってしまったのです。この続きを別の作者が書いているんですが、どうも今まで読む気がしなくてですね、作者が変わってしまうとちょっとな、って思ってしまうタイプ。いや、読みますよ! でもちょっと三部作の余韻に浸ったっていいじゃないですか(半ギレ)。
結局ね、少し経ったら読み直し始めるだろうな。好きな本は結局また手に取る。何度も読んでしまう・・・他にも読みたい本は積んであるのに・・・このイケズ! 積読が増える一方ですよ。本当にありがとうございます。
もう、皆さん第二部まで読みましたね? ありがとうございます。一体どの立場からお礼を行っているのか自分でもわかりませんが、感謝。
ミレニアムシリーズ、ぜひ多くの人に読んで頂きたいミステリ小説。第一部、第二部の記事も書いてきましたが、
ついにスティーグ・ラーソンが書いた第三部までを読み終わってしまったのです。面白い小説を読み終える瞬間、早く最後まで読みたい、でもこの読書体験を終わらしたくない「ああああああああ!!!!」ってなる気持ち、皆さんも今までに感じたことがあるでしょう。
読み終わってしまった今、私にできることはもはやおすすめすることのみ。有象無象の区別なく私のオススメは許しはしないわ。*2
ネタバレはできる限りしないつもりだけどしていたらごめんなさいスタイルで書いていきますので、そこんとこシクヨロです。
おすすめポイント
①エクストレムがアホかわいい
第二部から登場してくる野心家のエクストレム検事、んー個人的にはこういった「THE 人間」みたいなキャラクターはキュンキュンしますね。
本当に普通の人。小説内で見たら本当にイライラさせられる人物だけど、いや一旦立ち返ってほしい。こんなにかわいい「すごい凡庸な出世欲おじさん」が今までいただろうか?(いやいない)
決して根が腐っているようなタイプではない。一般的に見ればとても成功しているキャリアだし、普通に生きていたら彼の望み通り割と出世してもしかしたら検事総長になっていたかもしれない。なれないけど。おめでたいところがかわいい。
②偏見の民よ 毎度おおきに
第一部からドラムとベースラインは決まっているこの小説。テーマは「女性への暴力、偏見」。他にも多くのテーマが含まれていはいるけど、ずっとこの小説を貫き通す一貫したメッセージはスティーグ・ラーソンから「偏見を持つ人々」への強いメッセージ。
小説の中で描かれるキャラクターは実に多用で、あらゆる性格の人物がいるし国籍、肌の色など多くのアイデンティティと共に魅力的またはスーパーゲス野郎が描かれている。
少し注目して読んでいくと、偏見や差別意識が強い人物は意味の無い情報に踊らされ、冷静な判断が出来ないといったことが俯瞰で分かる。一方で「ただ性格の悪い」人物なども描かれていて、この違いも面白い。
③ミカエル・チューインガム・ブルムクヴィスト
主人公のミカエル、彼も非常に面白い性格を持っている。この第三部で彼の人の良さはチューインガムほど粘着力を持つようになる。ぜひ注目してほしい。
ミレニアムシリーズ読もうよ恍惚の森
いや、面白い小説読んだり映画見たりすると、なんでしょう、恍惚。法悦。みんなに読んでほしいけど独り占めしておきたいようなホッホッホ。
第一部から始まり、第二部、第三部へと、ミステリーや政治、権力、経済、裁判や憲法、人権、女性への暴力・差別という濃密なテーマと、倍返しのどんでん返し、リスベット・サランデルの成長、小説としての面白い要素はモリモリに詰まっている小説、ミレニアムシリーズ、ぜひお読みください。
*1:お笑いコンビ「Hi–Hi」より)
*2:漫画『 HELLSING』のリップヴァーン・ウィンクルのセリフより
小説『ミレニアム2 火と戯れる女』 マッチ燃やしの少女
小説『ミレニアム2 火と戯れる女』を6年ぶり5度目の読了。完全にこの数日寝不足にさせていただきました、本当にありがとうございました。なんで精神と時の部屋って貸し出しされてないんですかね?
タイトル通り熱い小説。前回このブログでオススメさせていただいた小説『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』のシリーズ続編。話としては別物だけど、もし初めて読み始めるなら1から読んで欲しいところです。
なるべく直接的なネタバレはしないように書いていくつもりですが(ネタバレしないとは言ってない)ネタがダダ漏れしてたらすみませんの世界です。
小説『ミレニアム2 火と戯れる女』 火遊びしがち
とりあえず、『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』は読んできて頂けましたでしょうか? ありがとうございます。前作にて、主人公ミカエル・ブルムクヴィストとヒロインのリスベット・サランデルの間では、サランデルにとっては予期せぬ感情が沸き起こり一方的な絶交状態になってしまいました。
ミカエルは当然「???」状態。でも仕事はしなければならないし、新たに世間をあっと言わせるような記事を描こうとしているフリージャーナリストのダグ・スヴェンソンがミカエルが発行責任者を務める雑誌ミレニアムにやってきて大忙し。そんな中事件が発生し・・・。
「火」はこの小説にとって一つのポイント。サランデルにとっても、自分の強さを思い出す「あの最悪の出来事」は火がキーアイテムとなる。それに、登場人物たちの熱さ。燃えたぎる情熱ジャーナリスト・ミカエル。ミカエル以外の登場人物も結構みんな熱いんです。それがまた読んでいて心地いい。
友情は敬意と信頼に基づく
サランデルは前作からも強烈な印象を残していますが、彼女の性格を読み解こうとすることは非常に難しい。友達になる、ということも一筋縄では行かない。そもそも友達とは? こうした点で、サランデルは今作の事件前後に思い悩み、葛藤します。
思い悩むのはリスベットのことを真っ直ぐ見てくれる人がようやく複数人現れたからに他ならない。何故今まで屈折した視線を浴びてきたのか、は今作とシリーズ第三作に続く問題でもあります。
物語の後半葛藤するリスベットの気持ちに、私も人付き合いに関して共に悩みました。今まで敬意と信頼を損なわずに生きてきただろうか。(いや生きていない:力強い反語) こういった点でもミレニアムシリーズは面白い。ミカエルと雑誌ミレニアムの編集長エリカ・ベルジュとの関係もなかなか特殊です。友情であるとか、自分の倫理観と照らし合わせながら読むのも醍醐味。
女を憎む男たちよこんにちは
今作では、人身売買や売春がテーマとなってきます。小説の一説を借りると、
社会的にこれほど黙認され、解決のための努力がほとんどなされていない犯罪行為もまた、ほかにはないと思います。
スウェーデンの法律でも厳しく罰則規定が定められているものの、実はほとんど問題にされていない人身売買や売春。この事実を厳しく批判しようとミレニアムは動き始めます。
ミレニアムシリーズ第一部の原題である「女を憎む男たち」はシリーズを通してそこかしこに出現します。一方で男女の性差なんて超えたカッコ良さを持つ登場人物も多く登場するのです。今でもほとんど無意識に女性を差別している男はいるな、と考えたり、もしかして自分もそうなっていないだろうかと考えたり。作者のスティーグ・ラーソンが第一部から通じて訴えているメッセージはこの第二部、そして第三部までもストーリーの中で訴えられています。
積ん読しとこ? そーれツンドクツンドク! ツンドクツンドク!
第二部の下巻、文芸評論家の北上次郎氏が書かれた後書きでは
ぜひ積み上げて一気読みすることをすすめたい。(中略)至福の読書があなたを待っているはずだ。
とある。そう、ぜひ一気に読んで欲しい作品。いやー、実は第一部を読み終わって「よっしゃ第二部や!」ってなった時に実家に第二部以降を置いて来ていたというね。その時の絶望たるや・・・タルタルソースをスーツにこぼした時感じる絶望の12倍です。
そして相変わらず睡眠時間を奪われます。ありがとうミレニアム。では、私は第三部を読むのに忙しいので・・・
映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』 涙ちょちょぎれてしまった者たちです
歳を取ったせいか最近涙もろい。昔は、しんちゃんの大人帝国で東京タワーを駆け上っていくところでしか泣かなかったというのに。
こんにちは右の玉です。実話に基づいたフランスの映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』を見たら涙ポロポロですよ。オススメしたいのですよ。
原題はフランス語『Les Héritier』読み方は「レ エリティエ」、意味は「後継者」。正確には複数形なので「後継者たち」。邦題の奇跡の教室って言うと、すんげえ授業が展開されそうですが、原題の意味を意識して見る方が良いかなって思います。
個人的満足度:75/100点
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あらすじ
先生「コンクール出っぞ」
生徒たち「無理無理無理」
おすすめポイント
① 宗教、民族性でぶつかっぞ
フランスに住んだことないから知らないけど! 当たり前のように差別する人が街中にいたり、クラスの中でも友人同士でも宗教が問題になったり。
②受け継ぐぞ
受け継ぎましょう。その思い。続きはぜひ映画で・・・。
続きはネタバレ有りかもな感想&レビュー
続きを読む本『「世間」とは何か』 オッス、オラ「世間」、出る杭は二度と出て来れなくなるまでぶっ叩くゾ!
阿部謹也の著作『「世間」とは何か』を読んだので覚え書きをしたいのです。
「世間」とは何か、というタイトルがドストレート直球勝負のこの本。万葉集の時代に遡り、仏教との関わり、明治以降の時代や作家たちを登場させながら、「世間」について考察されている。この前書いた記事の『「空気」と「世間」』と同じく現代新書のロングセラー。
「世間」に埋もれて溺れそうだよぅ・・・
「世間」にしばき回されて、「個人」を確立出来ないぜメーン。どうしてだろうか。しばかれたら、しばき返す・・・倍返しだ! とは行かない。「世間」には実態が無い。ムカつく上司は少なくとも人間の形をしているけども、「世間」は形を見せない。
「自分は無実だが、世間を騒がせたことについては謝罪したい」と語ることがある。この言葉を英語やドイツ語などに訳すことは不可能である。西欧人なら、自分が無実であるならば人々が自分の無実を納得するまで闘うことになるであろう。ところが日本人の場合、世間を騒がせたことについて謝罪することになる。
p20の「世間を騒がせたことを謝罪する」から
「世間」はしばき回せない代わりに、「世間」に対して謝ることはできる。「世間」さんったら鉄壁・・・。鉄壁故に無敵。パールさんかな?
上記の引用の続きには、
このようなことは、世間を社会と考えている限り理解出来ない。世間は社会ではなく、自分が加わっている比較的小さな人間関係の環なのである。
だから、自分が所属する世間へ迷惑がかかるかもしれない、と考え謝罪する。
謝罪会見などでは確かに「世間」に対して謝る、ということがよくあるように思う。個人的には「世間」に謝ってお茶を濁そうっていうなら謝罪会見なんてしなくて良いし、間違ったことはしていないなら徹底して謝罪の言葉など発さずに「会見」のみすれば良いと思うのだが、とりあえず「世間」に謝ることによって、会見の主人には少しだけ攻撃の手が緩む。その際のインタビュアーやら記者たちも、「オラ謝れよ、世間様が怒ってんぞおい」みたいな気持ちで臨んでいた様子が少し緩和する。
そんな「世間」が煩わしい、うるさいと考えていた人は平安時代からいたらしい。現代では宝くじなどの例を取って、日本での「世間」が一体何なのかの考察が進む。
手を繋いでみんなで1位でゴールを切ろうぜって、みんな最下位やん、素敵やん?
だけど、「世間」が提供する所属意識や地位、居場所という安心感の中に包まれていたい、という気持ちも誰しもがあるはず。結局、「世間」って何なのか。読み終わった後も考えつつ、とりあえず思ったことでも書いておこうとブログにグニグニと書いてみあた右の玉です、こんばんは。
一番の収穫は、夏目漱石の『坊ちゃん』の読み方、解釈の一つが書かれていたこと。昔読んだ時は、面白いなーと思ってただけだけど、この『「世間」とは何か』のおかげで、『坊ちゃん』も「世間」をテーマにしていることがわかりました。ありがとうございました。ちょっくら『坊ちゃん』を読み直さねば。
世間って何なんでしょうね。
漫画『或るアホウの一生』 じゃあいつ指すの? 今なの?
漫画『或るアホウの一生』をオススメしたいのです。
『東京心中』を書いたトウテムポールさん作、将棋の世界をテーマにした漫画。実は隠れ将棋ファンの右の玉ですこんにちは。
将棋ファンって言いつつ、そんなにプロ棋戦を見る訳でもなく、そこまで指す訳でも無いのであまり大っぴらに「ファンです!」とは言わないのですが、右の玉っていうハンドルネームも本当は「右玉(みぎぎょく)」にしようか迷ったくらいのファン加減。いいかげん。
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あらすじ
文化人「黙ってハイって言え!!!」
漫画『或るアホウの一生』 見所ポイント
①熱すぎない将棋漫画
あの熱過ぎる将棋漫画『ハチワンダイバー』も大好き&大好きな右の玉ですが、『或るアホウの一生』は全4巻で読み終わった後の清涼感というのか、清々しさ、この言葉が合っているのかは分からないけど、面白い短編小説を読み終わった後のような感覚がありました。
17歳でプロ棋士になる主人公の、プロになるまで、プロになってからの期間や、主人公と天才棋士との出会い、天才棋士の幼少期などが描かれていて全4巻の中で主人公以外もそれぞれの葛藤がありながら将棋というものと関わっていく様子が描かれています。
リアルな将棋世界もクセのある人物が多く(ひふみんとか)、プロ棋士の実際のエピソードだけで漫画が描けそうなほどある訳ですが、『或るアホウの一生』ではそういったエピソードはほとんど使わずにそれでいて将棋に向き合う人々の思いをグリリと描いていて面白い。
②だけど熱い将棋漫画
ただ、結局主人公たちは熱いんです。読み終わった後は柚子シャーベットくらい爽やかな気持ちでした(個人の感想です)が、プロ棋士になる・ならないは一生が決まる出来事ですからね。そら熱いです。プロになるまでには年齢制限、プロになったあとも安泰という訳には行きません。負けが続いたら辞めさせられる可能性があります。
リアルの将棋界では「米長哲学」という考えがあり、例え自分にとって消化試合(負けても別に良い試合)であっても相手に取って大事な試合(例:負けたら降格・プロの資格剥奪)であれば全力でぶつかるという、今は亡き米長邦雄氏が提言した哲学が根付いています。そういった点には漫画内では触れませんが、「学校なんて止めれば良いだろ、プロは負けてたら辞めさせられるんだぞ」という主人公の友人が言うセリフには、そんなプロの厳しさが現れています。
続きはネタバレなのかもしれない
続きを読む本『「空気」と「世間」』 「空気」で溺れそうだよぅ・・・
鴻上尚史(コウカミ ショウジ)の著書『「空気」と「世間」』を読んだので覚え書き。
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あらすじ
日本人は「世間」と「社会」の間をバランスよく生きる新しい生き方を始めたのだ
内容のポイント
帯には
「空気」を読まずに息苦しい日本を生き抜く方法
会社、学校、家族、ネット、電車内 どこでも「うんざり」してしまう人へ
といったコピーが記されています。
「おわりに」の章では、
いじめに苦しんでいる中学生にまで届いて欲しいと思って書きました。ところどころ、大人には簡単過ぎると感じられる描写があったらそのせいです。
とも書かれており、大人のみならず中学生や高校生にも読み通せるようにとありました。
「空気を読め」という圧力に少なからず悩まされている人に向けて、そもそも「空気」とは何か、「空気」の正体を捉え対応策を考えようという主旨。
この本が書かれたのは2009年なので、それ以前から「空気を読め」という言葉は盛んに言われていたのは確かだ。2020年現在でも同調圧力はどこにでも存在しているように右の玉は思いますが、それはともかく。
まず「空気」=「世間」が流動化したもの、とのこと。村社会ではルールを破った人を村八分にするような「社会的ルール」がありました。この「社会的ルール」、暗黙のうちに守られることや隣近所で助け合うという活動の中で生まれてくるモノが「世間」。暮らすためには不可欠な相互の協力から生まれたモノが「世間」であり、第二次世界大戦時などには、「日本」という一番大きい社会の枠が求める大きな「世間」と小さい社会の「村」が求める「世間」の目的が合致し、戦争後の高度経済成長期には村的社会は無くなったものの、地域の繋がりはまだあった。その地域の繋がりと、終身雇用を約束する「会社」が「世間」の役割を担った。
現代では、地域の繋がりや終身雇用など日本的会社形態は壊れ始めており、同時に「世間」も壊れ始めた。しかし、結局「世間」は壊れ始めたことによって流動化し「空気」というよりわかりにくいモノとなって、日本人の生活へ浸透している。
『「空気」と「世間」』 個人的まとめ
右の玉的には、
「世間」=ルールを強制させる雰囲気など。単純に言えば日本人の同調圧力
が言葉が変わって「空気」と呼ぶようになっただけなのかなと解釈。
そして、本書の中では結局「世間」は壊れながらもマスコミとインターネットによって復活もしていると書かれています。確かに。
Twitterでのきゃりーぱみゅぱみゅさんの発言に批判が殺到したみたいなニュースにびっくりしました。すみません、前後関係をよく知らずにニュース記事のみで書いてますが、割と芸能人の政治的発言とかがタブー視されるのってかなり感じるな、と思ったので。
その「意見」ではなく、そもそも「意見」を言うなみたいなリプなんかはもうすごいですね。ただ、これが日本人を大衆化した場合に起きる同調圧力の象徴そのものかなと思ったり。
脱線してしまいましたが、『「空気」と「世間」』の結論としては、複数のグループに属する事。絶対的な「世間」など無い事。「空気」や「世間」に怯えなくて良いんやで。バランスよく生きたったらええねんってことが書かれていた、と右の玉は思いました。ありがとうございました。